産地の暮らしを紹介する。産地歩き Vol.4





6月に入ると、見渡す限り田園風景が広がります。
夜になると、あたり一帯には、うるさいほどのカエルの合唱が響き渡ります。


里山と河川からの豊かな水に浸かり、夏に向けてぐんぐん成長していきます。

花が咲き、結実へ。

トマトは下段から順番に開花し、結実していきます。
中段まで結実が進み、上段に花をつけています。


色鮮やかなトマトの花。
時折、ミツバチを見かけます。


この地域で栽培する品種は、酸味が強くしっかりした果肉が特徴。
日持ちが良いので、赤く熟してから収穫します。
トマトの酸味に完熟の甘みが加わり、とても濃厚な味わいです。
色づくのが待ち遠しくなります。


整然と育つ長ネギ。
収穫は8月以降。まだまだ手間暇がかかります。


こちらはジャガイモ。
花が咲き終わり、葉や茎が枯れ始めたころに収穫します。


芽を伸ばしているのは夕顔。
大きな実をぶら下げるため、上へ上へと伸びていきます。


アスパラガスの苗。
まるで線香花火のような、繊細な姿をしています。

山野草を楽しむ。

山野草には、様々な楽しみ方があります。
苔むした軽石や溶岩石の鉢は、まるで自然の一部を切り取ったよう。
雨風の当たる庭先に置き、なすがままにしておくと面白いかもしれません。


鉢植えにした、ミヤマハンショウヅル。
タコさんウインナーのような、愛嬌のある花が特徴的です。


オオイワチドリ紫宝。
小ぶりで可愛らしい花びらが、鈴なりに咲いています。


コアニチドリ紅一点。
オオイワチドリに似た花びらで、こちらはより繊細な姿をしています。


シラネアオイは開花期が終わり、種をつけています。
秋の終わりまで、葉姿を楽しむことができます。


行者ニンニクの花。
春が旬の行者ニンニクは、まもなくシーズンの終わりです。


直射日光を避けるため、日除けのネットを張ります。
山野草はもともと木々の間で育つ品種が多く、風通しが良い半日陰の環境を好みます。

マタギに応える、鍛造師。

マタギが使う狩猟刀を山刀(ナガサ)といい、数百年に渡り使われ続けてきました。
一丁ずつ手作業で製作され、工房にはリズムよく鉄を打ち付ける音が響きます。


袋山刀(フクロナガサ)の製作工程。
左から順に鍛錬が進みます。
柄が筒状になっており、棒を差し込むと槍として使うこともできます。


鍛錬中の刃。
艶めかしい輝きです。


山刀は、枝の切り払いや獲物の解体など、用途に応じて様々なサイズがあります。
山歩きの熟練者ほど、小回りの効く小型のものを選ぶと言います。


厚みのある刃で、ずっしりした重量。
軽く振り下ろすだけで、枝を切り払うことができます。
工房では家庭用の包丁も製作しており、山刀同様に、抜群の切れ味です。

山への入口。

とある駅の裏側にある、山へ通じる吊り橋。
観光用ではないので、足元には十分な注意が必要です。


橋から水面を見下ろして。
秋には綺麗な紅葉が見られるのでしょう。


沢の音と風を全身に受けながら眺めていると、ずっとそこに佇んでいたくなります。


旬の月山筍。
山奥の限られた場所に自生する幻の筍です。
短期間に成長するため、獲り慣れた人でも時期を読むのが難しいといいます。


豚汁でいただきます。
豊かな風味と、柔らかな食感が特徴です。
網焼き、天ぷらなどでも、美味しくいただけます。

空中の棚田。

山間部に整地された見事な棚田。
見下ろすと涼しい風が吹き上げ、後からは高原に生息するエゾハルゼミの合唱が聞こえます


整地するまでに、一体どれほどの手間がかかったことでしょう。
のり面が高低差のため広く、管理は草との戦いと言います。


渓谷を挟んだ遠景との対比は、まさに空中の棚田。
近年は、地域の過疎化や米の価格の下落などの影響により、維持していくことが難しくなっていると伺いました。
この希少な生産風景が、これからも続いて欲しいと心から願います。

移ろいゆく季節。

この日は、午後にスコールのような雨が降りました。


しばらくすると晴れ、綺麗な夕焼けが現れます。


夕日に照らされているのは枝豆の苗。
お盆が過ぎた頃の収穫を目指します。


ほうれん草には、まだ水滴がついています。
今晩食べる分を収穫しましょうか。


すっかり夜が更け、露を感じ始める田畑。
カエルの合唱が響き渡り、日付が変わる頃まで続きます。

暑い夏に向けて、時計の針はどんどん進みます。



〜今回訪ねた主な場所〜

西根鍛冶店。


山野草の販売所はこちら。
道の駅 かみこあに。

四季美館。


最寄りの空港はこちら。
大館能代空港。