産地の暮らしを紹介する。産地歩き Vol.3




花が咲き、新緑に染まり始めた5月上旬。
活気づく動植物と共に、人々の活動も本格化します。


花のそばへ行くと、無数のミツバチの羽音が聞こえてきます。
何重にも聞こえる羽音は、ちょっとした地鳴りのよう。

農期の始まり。

作物を丈夫に育てるには、土づくりが重要といいます。
よく掘り起こして土壌を柔らかくします。


カラスが地面をついばみながら追いかけています。
掘り起こされたミミズや虫を見つけているのでしょうか。


植え付けている野菜は長ネギ。
地域の人たちで協力して作業にあたります。

目覚めた山野草。

山野草も開花真っ盛り。
淡い紫色はシラネアオイ。
大きな花びらに見えるのは萼片です。


こちらは、希少な八重咲きシラネアオイ。
幾重にも重なった萼片が、華麗な印象を与えます。


純白の白花シラネアオイ。
同じシラネアオイでも、随分印象が変わります。


こちらは八重咲きエンレイソウ。


八重咲きエンレイソウの花弁。
上品な佇まいで大変美しい品種です。


希少なコアニチドリの新芽。
これから初夏の開花期に向けて、成長していきます。


行者にんにくは最盛期。


よく見ると、花のつぼみをつけています。


収穫した行者にんにく。
特別な栽培方法で、葉の下が白く長く育つようにしています。


多くの山野草が花盛りです。



新緑の里山。

近くの里山にある神社を散策。
苔むした階段が、本殿まで続いています。
歩くとフカフカの感触がたまりません。


山の水をひいた手水。
静かな神社の一角で、チョロチョロと音を立てながら流れ続けています。


社の下にはアリジゴクの巣がありました。


大きな杉の根元から滲み出ている水場。
誰かがコップを置いたのでしょう。
澄んだ山の水を飲むことができます。


里山にも、あちらこちらに新芽が芽吹いています。


更に足を伸ばして、上流へ向かいます。
水辺にも淡い新緑をたたえています。


河川のそばにある、大きな木々に囲まれた集落。
ほとんどの家屋が一段高いところにあるのは、先人の知恵なのでしょうか。


秋田内陸線の無人駅。
点在する集落をつなぎ、生活の足となっている路線です。
鉱山から鉱石を輸送するために計画されたのが、始まりと言われています。


中学校の授業風景。
学区が広いため、ほとんどの生徒が列車やバスで通学しています。

地域が目覚める。

毎年、農期に入る5月初旬には、豊作を祈念する春祭りが執り行われます。
前夜には、氏子衆が神社に上がり、玉串を捧げます。


翌日は、お神輿が集落を練り歩きます。
子どもたちも山車を引いて、ワッショイワッショイ。
地域の人たちが顔をあわせるお祭りは、農繁期に向けて地域全体が目覚めるようです。


各家庭でも、酒宴が催されます。
炭火で焼いているのは、温泉水で養殖されている鮎。
春はまだ小ぶりで柔らかく、骨まで食べることができます。


比内地鶏と山菜の煮付け。
筍は昨年の春に採取したものを、缶詰にして保存しています。


旬の山菜の天ぷら。
強い風味とほのかな苦味が、春の到来を実感させてくれます。


こちらはおひたしで。
短い期間に成長した山菜は、茎まで柔らかくいただけます。

休む間もなく。

翌日、早朝の畑には朝靄が立ち込めています。
太陽が昇り、空気を暖める10時頃までは霧が残ります。


おばあちゃんは、早い時期に植えていた野菜を収穫。
今日食べる分を獲ります。


農期は始まったばかりで、やることが山積み。
天気の良い日は、休む間もなく作業を続けます。


そろそろ霧が晴れる陽の高さ。柔らかく暖かい日差しです。
やがてこの木々まで緑で満たされる頃には、田畑も緑に染まっていることでしょう。



〜今回訪ねた主な場所〜

山野草の販売所はこちら。
道の駅 かみこあに。

四季美館。


最寄りの空港はこちら。
大館能代空港。